ウランガラスの置時計

ウランガラスの置時

 私がまだ小さい頃、祖父が残してくれた懐中時計を母が大事にしていました。今は母の形見として私が大切にしています。このひとつの時計が縁になり機械式時計に興味を持ちはじめ懐中時計や置時計などのアンティーク物を集めるようになりました。本当は掛け時計や立派なホールロックなども欲しいのですが我が家は狭いので必然的に小さな物になってしまいます。以前、飛騨高山へ旅行に行ったときに「世界アンティック木の国館」で始めてウランガラスというものを見てその幻想的な光に魅せられてしまいました。ウランガラスで出来た置時計があることを知ってからは、フリマや骨董市に行くときにはキーホルダー型のブラックライト(紫外線)は必需品です。ウランガラスは紫外線を浴びるとガラスの中に入っているウラン原子が紫外線を吸収する際に緑色の蛍光を出します。これがとっても幻想的です。含有ウラン量はごく僅かで、テレビやパソコンから出る放射線量と同じくらいなので人体への影響はないということです。精工舎など戦前はいろいろな時計会社でウランガラスの置時計を作っていましたが現在ではどこも製造していません。ウランと言えば原子爆弾の原料となる為、扱いなどの規制が強いからでしょうね。ウランガラスそのものは日本では岡山県の「妖精の森ガラス美術館」で製造しており展示、販売もしているようです。是非一度行って見たいものです。さて、そんなこんなで、私が趣味で集めたウランガラスの置時計をご紹介します。

ウランガラスの置時計

 精工舎、昭和初期のウランガラス製置時計です。大江戸骨董市で購入しました。買ったときは故障で動いていませんでしたので安く買うことが出来た記憶があります。近所の時計店で修理しました。これを買った頃はウランガラスのことは全く判らなかったのでどうすれば発光させるのか悩みました。ブラックライトを買って暗闇で照らし緑色の幻想的な光を見てからは益々ウランガラスの虜になっていきました。

 この形のものは他に透明緑色、透明青色のウランガラスの時計があります。ごく稀にヤフオクで見かけますがかなりの高値で取引されています。又この形の偽物も多く注意が必要です。

ウランガラスの置時計

 透き通った緑色のウランガラスです。戦前の精工舎製です。この種の置時計では珍しく文字盤は琺瑯製です。

ウランガラスの置時計

 キンツレー製です。とても透き通った綺麗なウランガラスです。時間も良く合います。

ウランガラスの置時計

 精工舎製です。75ミリ角の正方形で、他にも同じ形状のウランガラスで緑の乳白色、青色の物があります。

ウランガラスの置時計

 硝子ビー千草の商品名で昭和10年頃の精工舎製です。ウランガラスに模様が彫られています。長針、短針のどちらかが交換されたものです。たぶん長針の方が別物と思います。

ウランガラスの置時計

 戦前の東京時計製です。真鍮の台座がありこの種の置時計では高級な部類です。松本の骨董博覧会で購入しました。ネジを巻いても空回りするジャンク品でしたがウランガラスにキズが全くなく綺麗だったので粘り粘った交渉の末、割と安く手に入れました。後でばらしたところゼンマイが切れていました。その後半年かけて同じゼンマイを使ったジャンク品をヤオフクで落札し組み替えして今は良く動いています。

ウランガラスの置時計

 ちょっと変わった形のウランガラス置時計です。精工舎の物です。

ウランガラスの置時計

 長野の骨董市で買いました。ウランガラスの状態も良く機械も良く動いていましたので、値下げ交渉も思うように行かずかなりの高値で購入してしまいました。今は無き戦前の英工舎製です。

ウランガラスの置時計

 精工舎製のウランガラスです。文字盤に「名物 仙年香」 とコマーシャルがあります。創業明治16年の株式会社孔官堂が商用に精工舎に注文した時計でしょうか。

 こちらも当初動かないジャンク品をヤオフクで落札しました。振ればテンプが少しの間動く状態でしたので、全バラして洗浄、注油で完全に息を吹き返しました。

ウランガラスの置時計

 こちらもジャンク品としてヤオフクで購入しました。全く動かずウランガラスにも大きなキズがあります。分解したところ部品には損傷が無かったので、とりあえず洗浄、注油、組付けでかろうじて動いています。今後、時間が有ればヒゲゼンマイの形状を修正出来れば元気を取り戻せるはずです。

ウランガラスの置時計

 置時計のガラス枠のみをフリマで見つけました。300円だったのですぐさま購入。

 ブラックライトで鮮やかに発光します。

 この時計は下の足の間に目覚ましのベルが付く置時計です。この機構を持つジャンク品を一年も前からヤフオクでさがしていますがなかなかお目にかかれません。いつかは完全状態にして復活させてあげたいと思っています。

ウランガラスの置時計

 戦前の東京時計製の置時計です。珍しい青色のウランガラスです。発光はウランの含有量が少ない為か緑色のウランガラスほど強くは光りません。ブラックライトを近付けて光がガラス内部へ潜行する部分のみ緑色に発光します。もしかすると私が持っている小さな物ではなく、もっと大型のブラックライトなら全体的に発光するのかもしれません。 とても澄み切った透明青色ガラスです。これひとつ部屋に飾ってあるだけで涼しさを感じます。

ウランガラスの置時計

 東洋時計で昭和初期頃のウランガラス置時計です。秒針も付いています。ガラスにキズも無くオリジナルなまま生き延びています。

ガラスの置時計

 もともと時計には興味を持っていましたが、置時計、とくにウランガラスに興味を持ち始めた頃にヤオフクで掴まされた時計です。てっきり本物と思い安く手に入ったと喜んだのも束の間、ブラックライトには全く反応しません。恐らく中国製の偽物です。画像では判りにくいのですが現物を手にとって見れば本物との差は歴然です。

 偽物は透明感がありません。

 ヤフオクではごく稀に本物が現れますが実に高額な取引となっています。偽者はガラスはもとより、文字盤、針の形状なども違っています。

ガラスの置時計

 趣の有る形で綺麗です。ウランガラスではないと判っていましたが安かったので入手しました。文字盤や中の機械にもメーカーを示す表示はありません。もっとも、made in japanとあっても中国製などはざらにあります。この形の本物のウランガラス製を今まで見たことがありません。もしかしたら本物は存在しないのかもしれません。

ガラスの置時計

 ガラスの時計に興味を持ち、小さくて雰囲気が良かったので始めて購入した置時計です。ウランガラスではありません。分解して中の機械を見たらCHINAと刻印がありました。

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