支那時計

支那時計

19世紀、中期から後期あたりに盛んに西洋から中国への富裕層をターゲットに輸出された典型的な様式の支那時計又は、南京時計と呼ばれている懐中時計です。特徴はなんと言っても機械に彫られた彫刻でしょう。ブリッジのレイアウトも独特です。文字盤側は中三針で全て青焼きされています。機械は鍵巻き式で、ゼンマイ巻きと時間合わせをします。機構はシリンダー脱進機で、当時としては一般的な普及タイプだったと思います。とは言っても庶民には、とても持つことは難しかったでしょう。 60ミリを超える大きさながら清楚で純白な琺瑯文字盤と繊細なローマ数字で手に持っていても大きさの違和感がありません。ゼンマイを巻きシースルーごしに機械のうごきを眺めているとつい時間が経つのを忘れてしまいそうな時計です。

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